日々感じたことを書いています。

島尾敏雄写真展

鹿児島に現代文学館というものがあって、そこで島尾敏雄写真展を開催していた(9月まで開催だったと思う)。8月17日にそこへ行ってきた。島尾敏雄と鹿児島の関係は深く、特攻のための人間魚雷艇の基地があったのは奄美の加計呂麻島であった。そこで特攻前に出会ったミホさんと結婚することになるのだが、生死の境目を経ての結婚はうまく行かず、島尾の浮気もあり、ミホさんが精神的に病んでしまう。悔いた島尾の病院に入院しての看病のあと、島にもどり島の自然の中でミホさんは回復していく。その後、島尾は鹿児島市内の紫原にある純真女子短大の教員として鹿児島市に越して来ている。

ぼくは一時、島尾にハマっていたことがあり、全集も揃えて読んだ。ジャポネシアという視点も面白かった。ミホさんの本も読んだ。お二人のファンであったので、お二人の写真も見たことがあったが、文学館で見る写真はプライベートなものもあり、ほとんどが初見であった。しかも写真展と称しているものの、お二人の多くの生原稿も展示されていた。島尾のほとんどの原稿のチェックをミホんがやっていたということだが、島尾が亡くなった後に、生前書き残した島尾の原稿にミホさんがチェックしたものも展示されていた。島尾の本の内容は重く、読むのに相当のエネルギーを要する。また巫女の家に育てられたミホさんの心の隅まで入り込んでいくものの、分からない謎も残る。

ミホは島尾と出会う前に東京の高等女学校へ通っている。そう展示物に書いてあった。忘れてしまっていたのかもしれないが、ぼくは、このことを知らなかった。このことからも、当時としていは、奄美地方では特別恵まれた環境の人であったことが推測できる。島尾の浮気により、ミホが精神の均衡を破られた原因は、ミホが大切に育てられ、人を疑わない純粋さにあると思うのだが、島尾の浮気が衝撃を与えたことが、エリートの挫折に似た感情だったかもしれないとも思った。

鹿児島現代文学館の来場者には、ぼくの他に、後ろ姿がとても感じの良い女性がいた。背が高く、細く、おかっぱの髪がサラサラとした女の人で熱心に展示物を見ておられた。ぼくは、旅の途中で人との会話が無く過ごしていたこともあり、島尾の話をしてみたいと思ったが、生まれつき極度の人見知りのため、いつものように何事もなく終わった。
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