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米朝会談中止の原因

米朝会談が中止になり残念なことである。新聞記事には、ペンス批判が決定的であったとの記事があったが、それは米国から見た、中止の原因であろう。新聞記事を追って行くと、米国の政権内の意見不一致が中止の原因に思える。

北朝鮮は、イラク、リビアがつぶされた理由を核を所有していなかったことが原因と見て、核開発に力を注いできた。その核を無条件で廃棄せよと主張したのが、リビア方式の発案者で大統領補佐官のボルトンであった。北朝鮮は、これに対して強く反発した。それに対するトランプの反応は、リビア方式は考えていないということであった。即ち、CVID(完全、検証可能、不可逆的、核解体)を北朝鮮には適応しないと明言した。

これは妥当な案に思える。なぜなら、広島の10倍の威力を持つ核弾頭を1時間以内にワシントンに落とすことの国と、これから原発を作るという国との比較をすることはできないからだ。確かに米国は1時間以内に平壌に核弾頭を100発落とすことができる戦力を持っているだろう。しかし、その時間内にワシントンが蒸発することも事実である。1発も100発も、破壊の意味では同等である。

ここでまとまるかと思ったらペンスが余計なことを言った。CVIDを持ち出し北朝鮮に圧力をかけた。ペンスはボルトンのレコーダーかと北朝鮮は思ったことであろう。明らかに大統領の方針とは異なる発言を行った。トランプ政権内の意志疎通はどうなっているのだろうか。北朝鮮の立場としては、当然のことながら、ペンスを間抜けと罵った。

これを聞いて、トランプは米副大統領への憎しみや敵愾心を持つ北朝鮮との会見は今行うべきでないということになった。両者の主張を見ていると、米国は場当たり的で一貫性が無い。気分でその時その時の方針が出てきているし、政権内での意見統一も見られない。一方、口汚く罵る言葉が枕詞に付くものの北朝鮮の主張は一貫している。

米国側に、論理的に主張できる人間がいて、その人間が北朝鮮に対する米国の唯一の窓口になれば、不要な摩擦は起きないであろう。米朝会談の開催も可能であると思われる。米政府には、そのような人材はいないのだろうか。
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